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今宵、フィッツジェラルド劇場で

「今宵、フィッツジェラルド劇場で」を観た。
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楽屋ではその夜のゲストミュージシャンたちがリラックスムードで出番を待ち、別の楽屋では司会者のギャリソン・キーラー(本人)が本番の準備を進めている。ギャリソンがやっと重い腰を上げてステージへ向かうとき、いよいよ最後のショウの幕が上がろうとしていた。そして、彼らの新しい人生の幕も開けようとしていた・・・・・。

これは良い邦題ですね。トンチンカンな邦題をつけられた作品の多い中、観る前には物憂げなようでどこか寂しそう、それでいて暖かい印象を感じて内容に興味をもてるし、観た後はその余韻に浸れる良いタイトルだと思います。そして内容はその期待に十分応えてくれる作品でした。





この映画、ミュージカル映画ではありませんが100分ほどの上映時間の大部分は歌のシーンで占められています。こないだみたミュージカル映画「ドリームガールズ」なんかよりもよっぽど多い。それでいてその歌のシーンに全く違和感も強引さも感じないんですね。ショーと楽屋の舞台裏が交互に描かれる展開なんですが、この2つの要素が絶妙に絡み合っていて流れるように展開するわけです。これが素晴らしい。歌はカントリーがメインなんですが、どの歌の歌詞も物語の雰囲気を演出する内容なので、鑑賞者は自然とショーの観客のひとりとなって物語に入り込んでしまうんですね。
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こういう映画ってなかなか出会えません。音楽をメインにした作品は大好きで良く観ますが、歌のシーンと通常のシーンのつながりが妙に強引だったり、どちらか一方の比重が大きすぎてアンバランスだったり、良いのは歌だけだったりというのがほとんどです。でもこの作品は違う。歌とストーリーが完全に混ざり合って一つの作品として昇華してるんですね。

そして登場人物たちの使い方もいいですね。多数の人間が登場して複数のエピソードが展開する群像劇タイプの作品ですが、誰か一人だけ立ちすぎたりとということもありません。それぞれが平均的に登場しつつ、押さえた演技で競演していく様子は見応えがあります。
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淡々としてはいるのですが、随所にユーモアが散りばめられていてクスリとさせられます。スっとぼけたマネージャーが皆が準備している楽屋で通りすがりにシンバルを叩き鳴らすシーンにはウけました(笑)カウボーイ二人組が漫才のように掛けないながら歌うお下品ソングも笑えますね。登場人物たちはみんなどこかユーモラスなんですね。本人たちは大真面目だけどどこか可笑しい、そういう笑いです。これが「閉鎖されるラジオ局の最後の夜の公開ショー」という寂しい雰囲気の中のスパイスとなって効いています。

30年間続けたきた生活に終わりを告げるという、寂しさが全体を覆ったストーリーですが、同時に新しく始まる未来への希望も含んで物語は展開するんですね。劇中で時代と共に失われていくものへの寂しさを感じつつ、新生活を歩み始めた彼らの映し出されるエンドロールでジンワリさせられます。淡々とした静かで控えめな展開、押さえた演技に押さえた演出、でも確かに心に残るものがある。なかなかのジンワリ映画でした。オススメ!


「今宵、フィッツジェラルド劇場で」
★★★★★☆

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個人的に好きなリンジー・ローハンにも注目してたのですが、メリル・ストリープをはじめとするベテラン勢の前ではちょっと厳しかったですね。このカンジ、どこかで感じたことあるなぁと記憶の糸をたどってみると、「マイ・ルーム」でのディカプリオ観たときと同じ印象でした。そういえばあの時もメリル・ストリープが母親役だった。彼女って若手スターのオーラを打ち消す中和剤みたいな人ですね。いやまぁ、彼女がそれだけすごいってことなんですけど(笑)
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とはいえリンジー、今までのアイドル映画とは全く違った演技で頑張ってくれています。「ボビー」も良かったし、いい作品にでてますね。今までの作品とのギャップがすごいですけど、この路線で攻めていくつもりなんでしょうか?それにしても「ボビー」といいこの作品といい、お騒がせガールの彼女が何でこんな渋い映画に出れるのか不思議です。これが遺作となったロバート・アルトマン監督も嫌だったんじゃないのかな・・・なんて。オトナの事情が気になるキャスティングでした。
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Comment

そうそう、

ギャップがスゴかったですよね。一体、どうしちゃったんでしょう?
これからは、実力派になっちゃおう、ぷ~★
って思ってしまったんでしょうか?^^

私も、この作品はすごく良かったなあ・・・v-238
とても温かくて、心に残る、監督のラストを飾るにふさわしい、良作だったと思います。

良かったですよね~私的にかなりのヒットでした。それにしてもリンジーの方向転換っぷり、あからさますぎます(笑)でもボビーといいこの作品といい、チョイスはいいんですよね。次も期待したいですhttp://blog15.fc2.com/image/icon/i/F99F.gif" alt="" width="12" height="12" class="emoji">

巨匠

すばらしい作品でしたよね。
私はついこないだ、『ナッシュビル』を鑑賞し、
本作の原点ここにありと感無量でした。
共通点をあれこれ見つけながらも、遺作のしっとり洗練された感じを思いました。

>かえるさん
げげ、すみません、コメントしてくださってるの気付いてませんでした・・・失礼しました。

ナッシュビル、観たこと無いです。アルトマン作品って観た記憶あるのクッキーフォーチュンだけなんですよね。なかなか良かった記憶があります。他の作品も観てみようかな~。

baohさん☆
メリルはいろんな母親やってますね。
エドワードファーロングのもその昔やってたしね♪

なんだろう、歌で占められてるのはいいけど
カントリーミュージックが好きじゃない上、
キャラのセリフが面白く思えなかったせいかな、
でも2時間超えとかじゃなくて良かった(笑)
群像劇って基本的にあまり好きじゃないの、、、
『ボビー』は良かったケド☆あれはDVD買いたいな♪

>migさん
イマイチでしたか~。最近合いませんね(笑)私もカントリーって馴染みないんですけど、ストーリーとの一体感が感じられたらそれで大満足なんですよね。音楽映画はストーリーと音楽が馴染んでこそ!これはそれが感じられたのでかなりのHITでした。


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