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明日、君がいない

「明日、君がいない」をテアトル梅田にて鑑賞。
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成績優秀なマーカス(フランク・スウィート)と妹メロディ(テレサ・パルマー)など、一見悩みとは無縁そうに見える6人の高校生たち。しかし、時間が経つにつれ、それぞれが誰にも言えない悩みや問題を抱え、今にも押し潰されそうになっている現実が明らかになってゆく。そして、午後2:37、1人の生徒が自殺を図り……。 (シネマトゥデイ)

約に2ヶ月ぶり、久しぶりの映画館での鑑賞です。この劇場で1年ほど前に隠された記憶を鑑賞したときに映写機トラブルで一瞬上映が中断したことがありまして、その時に「お詫び」として観客全員に無料チケットを配ったんですよね。丁寧な劇場ダナーと思っていたのですが、それ以降その劇場で観たい作品が上映されず、ずっと財布の中に眠ったままになってたんですよね。期限切れが迫った最近、ようやく気になる作品がかかったのでここぞとばかりにタダ見してきた。


エレファントそっくり

とある高校生達の日常をそれぞれの視点から時間軸を交差させながら淡々と追いかけるストーリー、透明感のある映像、そして音楽はクラシック(この映画ではピアノだが)、エレファントを観たことある人なら鑑賞してすぐに「似てる」って思うのではないでしょうか。エレファントではアメリカの銃乱射へ至った若者の一日を追いかけた作品でしたが、この作品は自殺へと至った若者の一日を追いかける展開となっています。
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しかしながらこの作品、似てるといってもエレファントとは決定的に違う点があるんですね。それは登場人物たちの内面や感情の起伏までえぐりとるように描写しているところ。こういう物語に入り込みやすい演出は好みですね。エレファントはひたすら客観的に淡々と、観客をつきはなすかのような無機質な演出だったのがどうにも好きになれなかったのですが、この作品はいいカンジに入り込むことができました。

物語はとある高校生達の一日を追いかけながら展開されます。オシャレに必死なコ、障害をもったイジメられっこ、イケメンモテ男だけど家でこっそりホモ画像を見ちゃうコ、ゲイだとカミングアウトするコ、親との関係に揺れる兄弟・・・どいつもこいつもいつ衝動的に自殺してもおかしくないようなヘビーな悩みを抱えてるので、見てる間は一体誰がスーサイドしちゃうのかとアレコレと推理しながら観てしまいますね。そんな映画じゃないんでしょうけど、どうしても考えてしまいます。で、結末といえば・・・・

それは反則w

おまえかい!って思わずつっこんでしまいそうになりました。テーマ性の強い類の作品だと思うんですが、そんなところで観客をミスリードしなくても(苦笑)って思っちゃますね。まぁ空気のような存在だったからこそあぁいう演出になったのかもしれませんが・・・そういう意味ではサスペンスとしての側面をもった作品とも言えるかもしれませんね。
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「そんなことで自殺しなくても・・・」なんて関係ない人間からすれば思うわけですが、そこは本人にしかわからない絶望的な深みにハマってしまっていたのでしょう。特に10代というのは脆い人は徹底的に脆いもので、安易に「死」という選択肢を選んでしまう人も少なくないようで練炭サークルなんかが流行するわけです。10代の自殺ニュースの多いこと多いこと、ここ10年くらいで急速に増えたような気がします。それだけ精神的に追い込まれる環境に子供達がおかれているということなのか、それとも簡単に死を選ぶという精神的な弱さを持つ子供が育ちやすい環境に社会がなってしまっているのか、それともその両方なのか・・・・そういう意味では極めて現代的な問題を内包した作品と言えるでしょう。テーマ性といい、サスペンス的な側面といい、なかなか見応えのある作品でした。


私は何を遺せたんだろう 私を忘れないで 私はここにいるよ

 

「明日、君がいない」
★★★★☆☆

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ラストにいじめられっこが一言話しかけてもらっただけなのに「友達だったんだ」と言っちゃうところが妙にリアル(笑)



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Comment

baohさん☆

観たのね~♪

わたしも観た直後、そのラストずるいーっ、
わかんないよ!ってちょっと思ったんだけど、
監督の実体験がベースで、本当に全く何も悩みなんてないように思えた子がいきなり死んじゃった(それが監督の友人)というのでびっくり。
監督の相当な思いも伝わってきて、、、(泣)
そしてガスヴァンサントにもちゃんと自分とは違う作品だよ!って言ってもらったみたいですねー。
エレファントもほんとにあった事件だったけど
すごく淡々としてて、、、、baohさんが触れてるように、人物の心情の描写がすごくこれはリアルで良かったな。。。

>migさん
観ました!

結局は心の中の問題なんて自分にしかわからないんですよね。家族にだってわからないような事件が多発する時代ですから・・・
コミニュケーション下手で鬱屈した感情を溜め込んでしまうタイプの人間を量産してしまう社会になりつつあるんでしょうね。そういう意味でも現代的な作品でした。

ガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』はアラン・クラーク監督のショート・フィルムそのままですよ。クラーク監督のはもっと淡々としていますが。

ちょっと見てみたいです、この映画。でもDVDを出るのを待つしか道が無さそう…。最近の若者は簡単に死ぬことを選びますが、それに対しての警笛と言うわけでもなさそうですね。全然関係ないですが、若者の自殺率No.1はフィンランドらしいですよ。

こんばんわ

ラスト誰がいなくなっちゃうのかななんて思っていたら・・・でしたが。
でも全然知らないところで人って傷ついていてその思いを誰にも打ち明けられない日とっているんですものね。
そう考えるとあの子はその典型的なタイプで見えないところでは相当苦しんでいたんだろうなって思います。
学校という小さなサークルが全ての10代にとってはそこで問題が起きただけでもう苦しくって仕方ないんですよね。

>もやしさん
エレファントも元ネタ(?)があったんですか。知りませんでした。

う~ん、警笛ってほどのものでもありませんでしたね。事実だけ描いて、あとはそれぞれ感じてね、ってカンジでしょうか。押し付けがましいメッセージ性は感じませんでしたね。

>なななさん
こんばんは~。
自分を上手くコントロールできずに鬱屈したものを溜め込んでしまう人って多いのかもしれませんね。映画とは直接関係ないですが、現実では上手くいかなくてもヴァーチャルな世界に逃げ場を見つけてそこに居座ってしまうような、コミニュケーション能力に問題のある若者が増えているのも事実。そう思うと実に現代的な問題を扱った作品のような気がします。

こんばんは

やはり影が薄い=存在感の薄さというものがケリーにとっては重たいものだったんですかね・・・
主張しててもどうも注目されないところにジレンマを感じてて、それがプレッシャーにもなって。自己主張の難しさは私も日常的に感じてる事なので、わからなくはないです。まあ私の場合は開き直っちゃったんですが。苦笑
あんなに強烈なラストには、びびりましたよ;
木々の美しい緑と光りがなんか青春の輝きだな・・・なんて思いながらそんなこととは程遠く悩める年頃なんですよね。
それでもいじらしい位に皆精一杯前を向いてる姿にも見えてきて、ちょっと希望的に感じてました。

>シャーロットさん
こんばんは~。
そうですね~、「影が薄い」くらいで何もそこまで・・・なんて他人からすれば思ってしまうのですが、本人にとっては深刻な問題だったんでしょうね。周りからは見えない悩みってのは誰にでもあるもので、そう考えると私達の身の回りでも(自殺までいかなくても)同じように深刻な問題を抱える人がいるのかもしれません。余韻の残る映画でしたね。

baohさん♪

コメントどうもでした。お返事遅くなってすびばせん。

>それだけ精神的に追い込まれる環境に子供達がおかれているということなのか、それとも簡単に死を選ぶという精神的な弱さを持つ子供が育ちやすい環境に社会がなってしまっているのか、それともその両方なのか・・・・

そうなのそうなの、なんかこの映画は大人に向けて問題提議をしているようにわたしは受け止めました。

たしかに映画のあの子は印象の薄い子だったし、ああいうケースは気づいたところで助けられるか微妙だけど、気にかけてくれる人がいたというだけで少しは何かを感じてくれるのではないかと信じたいので、気づける大人でありたいなーとは思った次第ですわ。
でも何を言ってあげるかも非常に難しいところですけどね。
ところでわたしは最初完璧にサスペンスとして観ちゃっていたので、逆に名前が思い出せなかったあの子のことに早く気づいて最後はいたたまれなくなりました。
それにしても手首相当に痛そうで、あのシーンは本当にリアルで一瞬目をそらしてしまいましたわ。。(苦)

こんにちは☆

これ、観なかったんですよ。
まず映画館が遠い(家から1時間半かかる)のと、オーストラリア映画だから・・・。

住んでて言うのはなんですが オーストラリア映画って どれもこれも暗い。
そのうえ 絶対どの評論かも大絶賛するので観たくなくなるんですね~。

でも 皆さん よかった と おっしゃってるので 今度DVDが1週間になったら 観てみます。
貴重な情報 ありがとうございました。

あ ワタシは エレファント 好きでした。
現実感のなさが あの大殺戮につながるのが 奇妙にマッチしてるような気がして。

>ルールーさん
こんばんは~。

>他人気づける大人でありたいなーとは思った次第ですわ。
他人に対して無関心が普通の世の中になりつつありますからね。かくいう私もその一人ですが・・・私なら周りにそんなコがいても絶対に気付かない自身があります(苦笑)例え気付いたとしても、そこで何かアクションをとるかと考えると、それもまた微妙なんですよね。イジメとかのわかり易いモノならともかく、他者との希薄な関係にまで思いを巡らせて行動に移すというのは難しいことだと思います。どうしようもない・・・としか言えない自分が歯がゆいです。

>プリシラさん
オーストラリア映画ってあまり馴染みないんですけど、こういう映画が多いんですか?ヨーロッパ映画や邦画の特徴に似てるんでしょうか。

ちなみに私が満点つけた「エンド・オブ・ザ・ワールド」もオーストラリアのTV映画でした(「渚にて」のリメイク)。

>今度DVDが1週間になったら 
扱いひくっ!(笑)



こんばんわ

TB&コメントありがとうございました。
旅行中だったためにウチのほうにいただいたコメントにお返事が出来ておりません・・・お許しください。

私自身がヒドイイジメをされた経験を持っていて、しかも去年は旧友を自殺で亡くしました。そのために余計にこの作品は直視できなかった部分があります。
でも、作品としてのメッセージ性は大変強いものを感じたし、とても有意義な1作だったと思っています。

エンドロールにガス・ヴァン・サントの名前がありましたもんね。『エレファント』と作風が似ているのもやはり影響があったからだと思います。

すごい作品でしたね。新人監督とのことなので、今後の活躍が楽しみです。

>睦月さん
おかえりなさい。旅行いいですね~。記事みました。最近ガンガン露出してますね(笑)

そしてヘビーなコメントありがとうございます・・この作品、身近な問題として感じてしまうにはかなり辛いものがありますね。扱うテーマ
だけじゃなく、映画としてもサスペンス的な要素を絡ませることによって、この手の映画が苦手な人にも最後まで見せきる工夫が見て取れるし、なかなかの秀作だと思いました。
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明日、君がいない/ 2:37

先月「観たい映画リスト」に入れててまだ観てなかった作品。今20代半ばで、映画監督をしてるmig弟がかなり良かったというので、観てきた。この映画の監督は19歳の時にこの作品に取りかかったらしい!!"重い" 実際に起きたコロラド高校銃乱射事件を元に作られた&quo

『明日、君がいない』 2:37

せつない青春ものなのに、そのオチどうよって思ってしまったのってどうよ・・・午後2時37分、1人の高校生が校内で自殺をはかる。オーストラリアに住むムラーリ・K・タルリが、友人の自殺をきっかけに19歳の時に書き始めた脚本。若き監督によって、等身大の高校生の日常と、

明日、君がいない

19歳の監督の作品。

明日、君がいない

原題 「2:37」・・・オーストラリアの新鋭ムラーリ・K・タルリ監督。弱冠19歳で挑んだ、若くて最も瑞々しい思春期に抱く心の闇と、その痛いほど純粋で繊細且つ脆く淡い想いを描いた衝撃的な作品。

映画『明日、君がいない』

観たい映画はてんこ盛りだったけれど、1本だけ観れた映画は、散々悩んだ挙句にセレクトしたこの作品。。たぶん・・・正解だったと思う。

明日、君がいない(試写会)

【映画的カリスマ指数】★★★☆☆ 心が・・・・・死ぬ 

真・映画日記(1)『明日、君がいない』

4月29日(日)◆426日目◆昼から外出。まずは「渋谷シネ・アミューズCQN」で『明日、君がいない』を見る。監督はムラーリ・K・タリル。現在22歳。彼が19の時から作り始め、去年のカンヌ映画祭で話題になったのがこの作品である。全体的に『エレファント』にそっくり。しかし

明日、君がいない※ネタバレ注意

 {amazon} 弱冠19歳の時に撮ったというオーストラリア人ムラーリ・K・タルリ監督作品「明日、君がいない」19

【DVD】明日、君がいない

■動機各レビューでの高評価■感想すげーわ、これ・・・■満足度★★★★★★★ びっくり■あらすじある日の午後2:37、オーストラリアのとある高校生で一人の生徒が自殺した。時を遡ること6時間、弁護士を目指すマーカス、両親の自分に対する扱いに戸惑うメロディ、スポーツ

明日、君がいない:映画

今回紹介する映画は、「自殺」という社会問題を取り上げた作品の『明日、君がいない』です。 明日、君がいない:ストーリー その日もいつもと同じ1日のはずだった。 父の期待を一身に担う兄マーカスと、兄に脅える妹メロディ、マッチョを気取るスポーツマンのルーク、...
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