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ある希望に関する物語/デカローグ5

「ある希望に関する物語/デカローグ5」を観た。
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会社員のイェジ(イェジ・シトゥール)とロック・シンガーのアルトゥル(ズビグニェフ・ザマホフスキ)兄弟の父が亡くなった。見るからにうらぶれた父の部屋で、二人は膨大な切手のコレクションを見つける。

今作で十戒からのモチーフとなるのは「隣人の財産を欲してはならない」。


父親の死をきっかけに2年ぶりに再会した兄弟の物語。この死んだ父親というのが重度の切手マニアで、生活を切り詰めに切り詰めて、嫁に食うものも食わせず切手の収集に人生を費やしてきたという筋金入りの切手オタクだったんですね。その価値のわからない切手素人の息子二人からすればただの紙屑というわけで、売り飛ばそうと切手マニアの交流会へ持って行くわけです。そこでその切手のとんでもない価値を知るんですね。

「この切手1枚でフィアット、この連作切手ならアパートが買える」なんて言われちゃったこの兄弟、俄然目の色が変わるんですね。1冊の切手帳に何千万という価値があったわけです。
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面白いのがこの兄弟、その切手の価値を知るや否や売り飛ばすのを中止してその切手の魅力にとりつかれるんですね。普通なら現金に換えてウハウハするところなんですが、この映画ではそうならないところが面白い。「この切手には○○の価値が・・・」「この連作切手は超レア物で・・・」なんて切手を眺めながらハァハァ言っちゃうわけです。そんなわけでお宝切手を泥棒から守るべく、ドーベルマンを飼ったり窓に鉄格子をはめたりしだすんですね。それは切手など全く興味が無い頃に父親を見て「なにやってんだこの馬鹿」などと思っていた、その父親と全く同じ行動をしてしまっているわけです。しまいには唯一コレクションから欠けていた連作切手を手に入れる為に腎臓まで売っちゃうという暴走っぷりです。

この映画では切手という道具が使われていますが、誰にだってこういう「執着するもの」というのが少なからずあるんですよね。私にだってあります。以前にどうしても見たかった新作映画のレンタル開始日、どこのレンタル屋に行っても全て貸し出し中で、真冬の寒風吹きすさぶ中、原チャリを走らせて隣り街のレンタル屋まで探しに行ったことがあります。冷静に考えると「バカジャネーノ( ゜,_ゝ゜)」ってカンジなんですが、恋は盲目なんですよね。最近よく見かける事件では、「オンラインゲームで他人の所有するレアアイテムを盗むために不正アクセスしてアイテムを盗んでリアルで逮捕される」なんて吹き出しそうな事件までありますからね。

この兄弟もそういう状態に陥ってしまうのですが、とある事件によって全てを失ってから我にかえるんですね。郵便局で買ってきた何の価値も無い切手を並べて「連作切手だ」と顔を見合わせて大笑いするんです。何かに必死で執着する人間の滑稽さを実に上手く表わしたラストシーンだと思います。他の9作と違ってこの作品だけ喜劇タッチで描かれているのも納得のエピソードでした。


「ある希望に関する物語/デカローグ5」
★★★★☆☆

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