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10ミニッツ・オールダー/人生のメビウス

「10ミニッツ・オールダー/人生のメビウス」を観た。
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7人の映画監督が“結婚・誕生・進化・孤独・死・運・郷愁”という誰にでもいつかは訪れる出来事を題材に、人生の意味を10分間の一場面に凝縮して描く。

世界に名だたる名匠15人によるコンピレーション・ムービー。与えられた10分という時間枠のなかで各々の監督によるドラマが展開されるこの作品、「人生のメビウス」「イデアの森」と題して2本に分かれてDVDが発売されています。今回鑑賞したのは「人生のメビウス」。



所謂企画モノというヤツで、各監督達の個性が堪能できる作品ですね。10分という短い時間でも見応えたっぷりの出来栄えとなっています。星新一のシートショートのようなカンジかな(笑)「結婚・誕生・進化・孤独・死・運・郷愁」という、人生の中で誰もが経験する出来事を題材に、それぞれの物語が展開します。

というわけで、今作「人生のメビウス」に収録された7本の感想を簡潔にレビューしてみる。

「結婚は10分で決める」
監督:アキ・カウリスマキ
テーマ:結婚
あ、「過去のない男」のおじちゃんとおばちゃんがでてる(笑)アキ・カウリスマキはまだ過去のない男しか観てませんが、1発でこの監督とわかる雰囲気ですね。独特の間がなんともいえない心地良さがあります。男女がエレベーターを登っていくだけのカットも味があって良いし、古臭いロックを演奏するバンドもこの監督のお約束のようです。結婚って悩みに悩んだ末にするものじゃなく、する時は案外こんなものなのかなぁ、なんて思ってしまいますね。

「ライフライン」
監督:ビクトル・エリセ
テーマ:誕生
ヘソから出血する生まれたての赤ん坊。眠っている母親と、淡々と描かれるその近しい人たちの日常風景。誰にも気づかれずに出血しつづけるのでどうなることかと気を揉んで眺めていると、ついに目覚めた母親が気づくんですね。「私の赤ちゃんが死んでしまう!」という声を聞きつけて大集合する近所の人たち。すんでのところで止血され、事なきをえる赤ちゃん。ここまではほぼ無音で、彼らの日常風景がめまぐるしく映し出されるんですが、これがほんの10分とは思えない長さで画面に釘付けになってしまいます。皆に助けられ、暖かい眼差しに囲まれながら流れる子守唄が何ともいえない暖かな気持ちにさせてくれる。「よくおねむり いとしい子よ ママが見守っているわ・・・」

「失われた一万年」
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
テーマ:進化
アマゾンの奥地で文明から完全に隔離されて生きてきた部族。彼らの生活といえば原始人そのものなんですね。そんな部族に初めて現代人が接触します。石器時代からいきなり現代文明に触れ、一気に一万年を進化した彼らは果たして幸せだったのか。現代人がもちこんだ、ただの風邪ウイルスも免疫を持たない彼らにとっては死の病。部族の多くを失った男が見せる、洋服を着て靴をはいた、寂しげな表情が印象的な作品。

「女優のブレイクタイム」
監督:ジム・ジャームッシュ
テーマ:孤独
とある女優の短い休憩風景。トレーラーのなかでタバコをくゆらせながら携帯でおしゃべり、入れ替わり立ち代り入ってくるスタッフ、ただそれだけの10分間。多くの人とかかわりを持っていても、その関係は希薄であり、多くが上辺だけのつきあいなものです。彼女のとある日常の一コマを俯瞰しながら、現代人の抱える孤独を感じずにはいられない作品。

「トローナからの12マイル」
監督:ヴィム・ヴェンダース
テーマ:死
誤って麻薬を大量摂取してしまった男の超短編トリップロードームービーw視界をグワングワンさせながらも病院めざして疾走する男、観てる最中は一体いつ事故るのか、とりあえずハラハラしっぱなしです。果たして男は病院にたどりつけるのか!?収録された7本のなかで、最も濃密でスリリングな10分間(笑)

「ゴアVSブッシュ」
監督:スパイク・リー
テーマ:運
社会派監督らしく、他と比べて現実感あふれる内容(笑)二転三転する選挙戦の模様を当時の映像とインタビューを交えながら描くドキュメンタリー。テーマが「運」でこの内容というのもどうかと思いますね。選挙に運を持ち出すのは個人的に納得できないので、内容的には最もつまらない1本でした。ほんの少しの要素も実力に伴う必然でしょう。

「夢幻百花」
監督:チェン・カイコー
テーマ:郷愁
今は更地となった土地に、かつてあった邸宅を見続ける男。古き時代に棲み続ける男と、彼から引越しを依頼される現代的な引越し業者の男たちの対比が秀逸。金をもらうためにありもしない家具を運ぶフリをする男たちの心境の変化に、監督の優しさを感じることが出来ます。目まぐるしく変化・進化する文明、新しいものを得るたびに、捨ててしまったものもある。そんなことを思いながら、どこか物悲しい気持ちにさせる作品です。



というわけで7本一気にみましたが、かなり良いですね、これ。どの作品もたった10分とは思えない内容の濃さで、印象的な作品ばかりです。短い時間に凝縮された人生のワンカットが非常に味わい深い。個人的に最も好みだったのは「女優のブレイクタイム」かな。次に「ライフライン」。どれも深い余韻の残る作品ばかりで(ゴアVSブッシュはどーでもいいがw)、何度も見返したくなる作品でした。


「10ミニッツ・オールダー/人生のメビウス」
★★★★☆☆

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