エドワードII 

「エドワードII」を観た。
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イングランド王として新しく即位したエドワード二世は,ピアーズ・ガヴェストンに身分不相応の爵位を与えるなどの寵愛を注ぎ,享楽的な生活に耽っていた。妻を無視し王としての責任を果たそうとしないエドワードと,ガヴェストンの二人は次第に孤立していく。

14世紀初頭のイングランド王の悲劇を描いた有名な戯曲をデレク・ジャーマンが斬新な手法で映像化した作品。この王様ってのがゲイ疑惑があった人なんですね。ゲイと聞いて黙っていられないのがこのデレク・ジャーマンというお方。エイズで亡くなってもう10年以上たちますが、独自のアートセンスと独自のゲイっぷりを融合させた世界観が未だに多くの信奉者を集めている監督さんです。

ゲイゲイゲイゲイうるさく前面に押し出すのは好きじゃないので今まで避けてきた監督さんでしたが、たまたまDISCUSで目に留まったので思いつきでレンタル。どんなものかと鑑賞してみた。


ゲイものとわかってて鑑賞しはじめるも、開始5秒でいきなり素っ裸の男2人がくんずほぐれつですからね。その絡む二人をバックに、主演である王様と側近が会話してるもんだから、「後ろの二人はただの背景かい!」と思わずつっこみそうになります。

こんな具合に、物語の前半はやたらめったらブラブラさせてるんですね。王の恋人であるガヴェストンを追放した司祭をリンチにかけるのでこのまま殺っちゃうのかと思ったら、なんとトドメの一撃はパンツ降ろしですからね。パンツズリ下ろしてブラブラしてるのを眺めて笑ってるわけです。まるで小学生ですね。他にも何の脈絡もなく大勢の男たちが素っ裸で円陣くんでグルグル回ってたりと、なんのこっちゃってハナシですよ。ほんと、すぐにチ○コ出したがる小学生みたいです。
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無意味にボカシが多用される前半ですが、中盤からはまともなストーリーになっていきます。ゲイである王は身分の低い、教養もなさそうな男(ガヴェスタン)を愛してしまっています。この王がかなりのダメダメ王様で、市政をほっぽりだして放蕩三昧です。ガヴェスタンを愛で、正当な妃をないがしろにして男二人で年がら年中チョメチョメしてるんですね。そんな馬鹿キングには当然のようにクーデターという鉄槌が下るわけです。そこから王とガヴェスタンの悲劇が始まるのですが・・・
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ハッキリ言って、これを悲劇とか言われても全然ピンときませんね。自業自得としか言い様がないほどの駄目っぷりなので、彼らに感情移入できるのはニートかヒモくらいでしょう。「ゲイバッシングに対する痛烈なメッセージ」なんて触れ込みの作品ですが、迫害されるのはゲイじゃなくて駄目人間だからですね。ゲイだからどうこうというようなメッセージは毛ほども感じることが出来ません。

監督がどういうつもりで撮ったのかわかりませんが、ゲイ云々より劇中のラストにでてくる台詞、

「頂点まで登ったら後は転落しかない」


のほうが作品のメッセージとしてはしっくりきます。栄枯盛衰・盛者必衰・諸行無常といったところでしょうか。権力に溺れるもの、現状に甘えるものへの、半ば警告めいた意味合いを持った作品とも受け取ることができます。

そしてそのアート性でも人気の高い監督だけあって、映像は目を見張るものがあります。二人の男が愛を確かめ合うシーンでは、ルコントのようなボンヤリした柔らかい映像だし、シリアスなシーンでは闇と光の対比を駆使した映像にアラン・パーカーを思い出してしまいます。そして土と壁、それにわずかな家具だけという、ジオラマのようなセットの中で展開する物語には、誰もがラース・フォン・トリアーの「ドッグヴィル」を思い出してしまうのではないでしょうか。14世紀の物語なのに、使われる衣装や小道具は現代のものという年代不詳の奇妙なアンバランスさには(舞台では時折使われる手法らしいが)「ロミオ&ジュリエット」が記憶に新しいですね。

例えに出した作品群が、彼の作品から影響を受けたのかどうかは定かではありませんが、わずか90分の一つの作品にこれだけの要素が詰まっているというのは驚きです。内容はともかく、その映像世界はため息のでる美しさでした。これだけでも十分観る価値のある作品だと思います。


「エドワードII」
★★★★☆☆

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↑美しいと言えばこの人、ティルダ・スウィントン!この美しさは尋常じゃないです。今でこそ、コンスタンティンの天使オバサンとかナルニア国物語の氷の魔女なんてイロモノ役が続いてますが、若い頃はこんなにキレイな人だったんですね。デレク・ジャーマン監督の作品では常連女優みたいなので、彼女目当てに他のも観てみようかなw


コメント

はじめまして。
いつもロムのみでしたがデレク・ジャーマンの名前を
みて思わずコメントしてしまいました。
ゲイ映画を見たのも、実験的映画を見たのも、映画の上映途中で気持ち悪くなって席を立ったのも、この監督のラストオブイングランドが初めてでした。
見終わった後は、まるでショジョを奪われた気分でしたよ。色とか光の加減とか綺麗だったんですけどね。同時上映のテンペストはフツーの映画だったのにな。。

>mafuさん
はじめまして、コメントありがとうございます!
初コメントがこんなアレな作品というのも可笑しいですね(笑)

デレク・ジャーマンはこの作品が初見ですけど、独特ですね〜。ゲイ描写はけっこうキツ目なので、免疫がないとキツそうですね。処女を奪われたって(爆)

ゲイ云々は正直微妙だったんですが、映像はとても綺麗でしたね。その雰囲気だけでもけっこう満足できる作品でした。

またよろしくお願いします!

こんばんは☆

まぁ、なんと興味をそそられる内容なんでしょう(笑)
さっそくDISCASに登録しなければ!!

>ゲイ映画にはちょっとうるさいマイコさん
内容は結構どーでもいい感じだったんですが(w、映像面はよかったですよ〜。ゲイといえばこの人、というような監督さんなのでマイコさんも是非チャレンジしてみてください(笑)

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