歓楽通り 

「歓楽通り」を観た。
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お客と娼婦のアクシデントでこの世に生を授かったプチ=ルイは、娼館の中だけで育ち、娼婦たちの世話を焼くためだけにその半生を費やしてきたような男である。そんな彼の幼い頃からの夢は、“運命の女の人と出逢って、その人を一生を賭けてしあわせにする”こと。そして彼はまさに夢にまで見た“運命の女”マリオンとめぐり逢う。

パトリス・ルコントの2002年の作品。「髪結いの亭主」の美しさにいたく感動して他のルコント作品も観たい観たいと思いながら中々観れなかったんですが、ようやく観ることが出来ました。現在公開中の「親密すぎるうちあけ話」を観にいく前に、最近のルコントの作風を見ておこうとこの作品をチョイス。


「愛の名匠」なんて呼ばれるルコントですが、その作品に登場する愛の形はとにかく普通じゃないようです。今作で描かれる愛、それは「献身」。

「将来は何をしたいの?」
「女の人のお世話」


なんて答える子供だった、この映画の主人公であるプチ・ルイ。いつか現れる運命の人を待ち続けて、娼館で娼婦達の世話係をしながら育ってきた彼のもとに、ついに現れた一人の女性。
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「貴方のお世話をします。一生かけて、幸せにします」


彼の望みは「愛する人が幸せになること」、ただ一点なんですね。自分のモノにして共に幸せになる、という一般的な考えではない。ひたすら尽して尽して尽しまくります。薄幸で愛を知らない彼女に、運命の男を見つけてあげようとあの手この手で奔走する姿なんかは、ハッキリ言ってとても共感できるようなモノじゃありません。自分が好きで好きでたまらない女性に、似合いの男を捜してあげるなんて正気の沙汰じゃありませんね。これこそ究極の純愛でしょう。「自己犠牲」なんて意識はこれっぽっちもなく、ただ純粋に彼女の幸せのみを願って、男とイチャつく彼女を蚊帳の外から眺めることに歓びを見出すなんて、もう考えられません。私なら超ジェラシーで胸から煙がでますよ。
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そんな聖人君子のような男の語りによって物語は進むのですが、劇中の映像がやっぱり美しい!これは「髪結いの亭主」とはまた違った美しさですね。1940年台の娼館がメインの舞台となっているのですが、これが何ともいえない雰囲気を持った映像に仕上がっています。例えるなら、御伽噺のような幻想的な美しさといったところでしょうか。ボンヤリしているんだけど何だか吸い込まれそうになる魅力がこの映像にはあります。この映像にでてくる女性は例外なく綺麗で魅力的に見えてしまいますね。例え太っちょのオバサンでも美しく、どこかエロチックに見えてしまう自分が怖いです。まぁストライクゾーンは割と広めなんですけど、今のところ熟女巨漢に目覚めてはいないので、これは私の嗜好ではなくルコントマジックでしょう。それくらいこの監督の作る映像は魅力的です。
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そんなわけで、尽しんボの主人公への感情移入は難しいのですが、監督の作り出す独特の雰囲気と映像美に関しては文句無く堪能できる作品でした。


「歓楽通り」
★★★☆☆☆

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