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SWEET SIXTEEN

「SWEET SIXTEEN」を観た。
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母と姉と普通の暮らしを求める15歳のリアムが、家族で住む家を買うお金欲しさにヤクの売人に。ボスに気に入られた彼は、念願のマイホームを手に入れるため、殺人さえ厭わぬ悪の道に踏み込んでいく。

貧乏が不幸を呼ぶ。

ド不幸スパイラル映画。


この映画を観てまず思うのは「やっぱり貧乏はイヤだ」ということですね。いや、自分だけ貧乏ならまだいいんですよ。最悪なのが先祖代々貧乏ということですね。

貧乏だから住む場所も限定される→周りの環境劣悪→子供にロクに教育も受けさせられない→出来る友達はみんな悪人→高確率で不良になる→低所得or無職→でも女はできる→避妊って何?→出来ちゃった婚→子供が生まれる→(最初に戻る)


う~ん、見事な貧乏スパイラルですね。このスパイラルに陥るとそう簡単には抜け出せないでしょう。金が無いので犯罪に手を染める確率も段違いです。そして今の日本社会はこのスパイラルを生み出しやすい体質に変化しつつあります。所謂、格差社会ってヤツです。近い将来、上流階級と下流階級にハッキリ別れ、中流階級の層がどんどん薄くなっていくことでしょう。「一億総中流社会」なんて神話はホントに神話になってしまうかもしれません。「年収300万円時代」なんて本がバカ売れしたのも記憶に新しいですね。当然金持ちはこんな本買いません。このベストセラーが全てを物語っているでしょう。

新聞を眺めるとやれ景気回復だの、やれ増収増益だの、やれ過去最高益だの景気の良い見出しが並んでます。しかし、世の中の中小企業に勤めるお父さん達はその記事を見てこう思うでしょう。「一体どこの世界のハナシなんだ?」と。好景気なんて一部の大企業だけです。日本の多くの中小企業は一向に光の見えない長く暗いトンネルを未だ彷徨ってますよ。日本経済を動かすのは大企業だし、マネーゲームの対象となるもの大企業だから新聞がこぞって書き立てるのも無理はありません。只、多くの日本人がその記事に違和感を感じているのは間違いないと思いますが。

とまぁ、ハナシが逸れてしまいましたが、この映画の主人公であるリアム君もそんな貧乏スパイラル真っ只中に育った少年です。最終学歴は小卒というから文句なしですね。最初は小遣い稼ぎにタバコを売る程度でしたが、アレヨアレヨと言う間にヤクの売人に成り下がります。そのキッカケといえば「母親と暮らす家が欲しい」なんて泣かせる理由なんですが、新聞配達に精を出すなんて発想は欠片もなく、ヤクの売人一直線というから救いがない。
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犯罪一家に育てられた少年の選択肢はそれしか無いんですよ。唯一、姉だけはそんな暮らしから抜け出そうと一人頑張ってますが、あの環境で彼女のような存在は稀でしょう。子供って流さる生き物なんですよ。それを止めるのが親の役目なんですが、その親がどうしようもない駄目親ですからね。子供の暴走がとまるわけありません。まさに負の連鎖です。
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この映画の唯一の救いは、主人公であるリアムが根っからのワルじゃないという点でしょう。それがわかってるから姉も救いの手を差し伸べる。そして根は真面目なのか、働くことに関しては一生懸命なのも好感がもてますね。まぁ売人なんですけど。彼なら過去を断ち切って将来を切り開くことができる、そういう希望を感じさせてくれます。

「SWEET」SIXTEENなんてタイトルだけに、少年の心の葛藤がメインに描かれています。駄目な母親だとわかっていても割り切れない、クズみたいな男にとられたくない、どうにかしてこっちを向いて欲しい、そんな少年の想いが彼の暴走を通して痛々しい程に伝わってきます。

そんな少年を眺めながら、彼を育てた環境を生んだ格差社会に対して恐怖を感じてしまう。これを遠い国の貧しい人たちの話だと思えるのも今のうちだけでしょう。それは今の日本が、まさにこの格差社会への過渡期にあるからです。近い将来、日本を舞台にこの映画を撮っても何の違和感もない時代がやってくるかもしれません。まぁその時の貧乏スパイラル第一号は「やりたいことが見つからないんだ!」などとホザいているニートやフリーターの皆さんとして、その二号三号に自分が、自分の子供たちが陥らない為にも・・・・・・

頑張って仕事しよ。ハァ。


「SWEET SIXTEEN」
★★★★☆☆

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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

Comment

こんにちは★

おー!!
ビンボースパイラル(笑)
まさにそうですね。

日本(ごく普通の家庭)に生まれてきてホントに良かったと思える作品です。
叱ってくれる親のありがたみがよく分かる。

私も貧乏スパイラルの波に乗らないように気をつけなきゃ・・・!!

よくある「●●一家●男●女・大家族スペシャル」が
ダイキライな理由とちょっとかぶってるな・・

子は親を選べませんから!( ゚Д゚)

>マイコさん
階級社会の生み出す現実があの少年を通して伝わってきますよね。家族の為に・・・と迷走する少年が痛々しかったです。やっぱ環境ですね。ビンボースパイラルに沈まないように気をつけましょう(笑)

>ぐー
あの手の番組、シリーズ家してるってことは視聴率いいんだろうねぇ。なんであんな無計画に子供生みまくるのか俺には理解できんわ・・・猿か?w

「誰も知らない」と一緒でバカ親でも親は親なんですよね~。
不幸ですがラストは無茶苦茶良かったですね、この作品と「ブレッド&ローズ」はケンローチの中でも全然まだ救いがある方じゃないかな。
カンヌでパルムドール受賞はほんと良かったです、ウォン・カーウァイ見直しましたw

>linさん
ラストショットの「ここにいるよ・・」の台詞はグっときますね。そして将来、日本がこんな環境を生み出す社会になる可能性を考えるとゾっとしてしまいました。そういう意味で、ズシンとくる作品でした。

それにしても、やっちまった後って、人はやっぱ海に行きたくなるんでしょうかw

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「SWEET SIXTEEN」

 SWEET SIXTEEN「SWEET SIXTEEN」 ★★★★SWEET SIXTEEN(2002年イギリス)監督:ケン・ローチ キャスト:マーティン・コムストン、ウィリアム・ルアン、アンマリー・フルトン、ゲイリー
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