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スイミング・プール(ネタバレ)

「スイミング・プール」を観た。
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人気ミステリー作家サラが、出版社社長に誘われて、南仏の別荘に出向く。そこには社長は来ず、娘のジュリーがやってきた。奔放な性格の彼女は、毎夜ちがう男を家に連れ込み、サラに見せつけるかのように刺激的な夜を過ごしていた。サラはそんな彼女に嫌悪を抱きながらも、目が離せず、次第に影響を受けていく。(Amazonより)

これぞフランス映画ってかんじの映画ですね~。メリもハリも曖昧に淡々と静かに進んでいく物語と、「鑑賞後は自分で考えてくださいね」的な、投げっぱなしなラスト。作品全体にお上品な雰囲気が漂ってて何をやらせてもどこか奥ゆかしい。女の裸やベッドシーンがでてきても全然エロくないし、全く反応しませんね(何が)。

個人的なおフランス映画のイメージ全てを網羅した作品でした。こういうタイプの作品は好きな部類です。

ものすご~く淡々とした物語なんですが、全く眠くなることなく引き込まれた。主役であるサラが良いですね。ああいう地味な服装の中年オバサンって個人的に好きなんです。若い頃から真面目に育って、ロクに遊びも知らないまま大人になり、ちょっとハジケた若者に対して妙なコンプレックスをこっそりもちつつ、絶対それを認めない中途半端にプライドの高いオバサン。なんだかとても味わい深い(謎。

若い頃に遊び倒して、その頃を中年になっても引きずったままギンギラギンの格好してる下品なオバサンなんかよりもよっぽど魅力的です。

そんな地味なオバサンであるサラが、男とっかえひっかえして遊び倒す自由奔放な若くて美しいジュリーを俯瞰しながらモンモンとしつつ微妙に変化していく彼女の描写が実に秀逸です。

若いジュリーは惜しげもなく脱ぎまくるし大胆なベッドシーンも披露してくれるんですが、全くエロくありませんね。一瞬脱いだサラおばさんのヌードのほうが何だか生々しくてエロかったです。う~ん、フランスマジック(謎。

※以下ネタバレ


そんな淡々とした物語も終盤の殺人から一気に、しかしマッタリと加速し、収束に向かうのですが、最期の最期に「はい?」っていう終わり方。ラスト1分でそのドンデン返しはないだろうw

あまりに唐突すぎて、一瞬何が起こってるのか理解できませんでした。「ジュリーってこんなブサイクだったっけ?」なんて真面目に考えてしまったのは内緒です。

あのラストにはいろいろな解釈があるみたいですが、私的解釈としてはこうです。

冒頭でなにやら思い悩んでいたサラ。若い才能の台等に嫉妬している描写からみて、自分のパターン化された作風への悩みだろう。「この殻を打ち破りたい」みたいな。作中に度々登場する「(私の作風は)殺人と捜査」というキーワードからも彼女の作風が一辺倒になっているということが読み取れる。電車内でファンが「あなたのファンです!○○警部が好きで~」と声をかけられてウンザリしたり、彼女の作品がパターン化されたシリーズモノだということから考えてもその悩みの中身は間違いないでしょう。

で、この悩みの中身が重要で、この虚構と現実の境界を示すヒントになってるような気がします。

出版社の社長からフランスの別荘をあてがわれ、「娘ともそこで会う」という言葉がキーとなって、彼女の妄想が刺激されます。ジュリーの登場シーンは全てサラの創作小説内の出来事(もしくはサラの小説の為の脳内妄想)であって、一人でパソコンを叩いてる時間と、昼間にラテン系色男の勤めるカフェに食事に行く時だけが現実なんじゃないでしょうか。

そして、いつものようにカフェへ食事にいくといラテン男がいない。聞くと「今日は休み。いつものように寝坊じゃない?」という返事。ここも現実で、実際に寝坊して休みだったけど、ここからヒントを得たサラは、彼がジュリーに殺されたことにして、その要素を絡めることによって、イメージ脱却を図った作品にあえて既存の自分の持ち味である「殺人と捜査」を盛り込み、作品が完成した。

「捜査」の部分は死体を埋めた場所をいぶかしげに見つめる使用人を、自分の裸体で誘惑することによってかわすという描写で表わしてるんじゃないでしょうか。「自分の殻を破りたい!」という彼女の思いもこの描写に現れているような気もします。

よくわからないのが、「ジュリーの母親とその小説」の存在と、「啓示があったら母の小説をつかっていい」というジュリーのセリフ。

単なるサラの小説を彩るエッセンスの一つにすぎないのか、別の意味があるのかがわかりません。「啓示」らしき描写もないまま、勝手に出版してたしw

まぁいろいろと妄想したところで、真実を知るのは製作者のみなんですけどね~。


「スイミング・プール」
★★★☆☆


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こういう投げっぱなしの謎かけ的な要素のある映画は好きですが、ちょっと卑怯ですよね。あれこれ思い悩むうちに、どんな内容でも強く印象に残るので、時間がたって記憶が薄れてきても、当時の感想以上に「面白い映画だった」という印象が強くなってしまう。


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テーマ : DVDで見た映画
ジャンル : 映画

Comment

昔、フランス版「フレンズ」みたいな映画を見たんだけどタイトルが出てこない(-ωー)

ナゾだったのが
一番ブサイクなマラドーナみたいな男・名前はアルフォンス、が一番モテてたってこと
「アルフィーってセクシーよね」
「そうよねー」
みたいな会話がなされて、まじですかと思いつつ、女の子の中で一番ツイてない女の子とカップルになるというトコロで女心を掴む(-ωー)
この映画もたいして面白くもないんだけど、
見終わった頃にはアルフィーカコイイと思わせられる罠g

なんの映画だろう、「映画に愛をこめて アメリカの夜」とか?まぁ「アルフォンス」で検索してでてきただけですがw

フランス映画の独特の雰囲気っていいよね。

たぶん90年代の映画だと思うんだけど、
アルフォンスとくっつくツイてない女が友達を呼んでリサイタルを開くですよ
ものすごいイタイ歌詞で踊りながら歌うんですが、すごいヘタなの
検索したいけどアルフォンスとヘタな歌しか覚えてnee
一時期「ベティブルー」にハマりジャン・ユーグにハマったという、いかにもananとか読んでそうな女だったワシ(-ωー) イタタ

見つけたらオススメする>アルフォンス

おフランスですな

私はフランス映画のゆる~い、けだる~い雰囲気が苦手。

>メリもハリも曖昧に淡々と静かに進んでいく物語と、「鑑賞後は自分で考えてくださいね」的な、投げっぱなしなラスト。

そうそう、それがダメ。
結局一体なにが言いたかったの?ってなるし。
でもイザベル・アジャーニは好き。

いつのまにかメタルiMac仕様になってるし~

>ぐー
ベティブルーはかなり前に一回見たきり。
ラストは泣けるというよりも苦しい。
もう一回見直したいな。

>ぐー
痛い歌詞と下手な踊りのアルフォンスですね。今度みつけたr・・・そんなんで見つかるかい(゚Д゚)1

>yupuさん
確かにあの独特の雰囲気は好き嫌いあるね~。「答えのない問い」を投げかけられたようなw

なんでああいう作品が多いんだろう。お国柄かな~。

どうも^^

勝手ながら登録させていただきました(笑)
どうもありがとうございます。

フランス映画ってこんな感じですね。
いつの間にか妄想(小説)に変わってたし、最後は、ん?って思ったりしました。

まぁフランス映画って普通に裸体とか出てきますし、かなりオープンな(?)国というか…(違)
オゾン監督には必要不可欠(?)となってるリュディヴィーヌ・サニエ(覚えにくい汗)とかすごいっすね、若いのに(?)。
まぁフランス映画独特な雰囲気って結構好きだったりします。
では、またー

こちらこそありがとうございます~。
フランス映画の雰囲気いいですよね~。私もかなり好きです。

女の裸ひとつとっても、非常に官能的に描くのが上手いのもフランス映画だし、この作品のようにお上品に全然エロくなく描けるのもフランス映画ですよね。

今後ともよろしくおねがいします。
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